高専はどんな学校?高校・大学との違いとメリット・デメリットを徹底解説!

2025年2月13日
高専はどんな学校?高校・大学との違いとメリット・デメリットを徹底解説!

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高専(高等専門学校)は、中学卒業後(15歳)から進学できる学校です。

高専では、普通の高校に比べて、より専門的で実践的な教育を受けることができ、将来の進路も豊富にあります。

高専の特徴:

  • 15歳から専門的な知識と実習を行い即戦力の人材育成をする学校
  • 高専からの就職率はほぼ100%求人倍率20倍以上)と企業からの評価も高い
  • 国立大学の3年次に編入も可能で国立大学への進学実績も豊富

この記事を書く僕も明石高専の都市システム工学科を卒業しています。

今回は、高専受験を考え始めたお子さんを持つ保護者の方々に向けて、高専の魅力やメリット、受験に必要な情報をわかりやすくご紹介します。

高専とは?

高専とは?

高専(正式名称:工業高等専門学校)とは、以下のような学校です。

高等専門学校は実践的・創造的技術者を養成することを目的とした高等教育機関です。

全国に国公私立合わせて58校あり、全体で約6万人の学生が学んでいます。

引用元:高等専門学校(高専)について:文部科学省

と言われてもわかりにくいですよね。簡単にまとめます。

高専とは:

  • 高等専門学校(高専)は、中学卒業後に5年間の専門教育を受ける学校
  • 工学や技術分野に特化し、実践的な学びが多い
  • 高校+短大のような存在で、卒業後の進路は大学編入・就職の両方が可能

イメージは高校と大学を合体させたような学校です。

高専の特徴

高専には以下のような特徴があります。

  • 5年間の一貫教育で専門知識を深く学べる
  • 実験や実習が豊富で社会で役立つスキルが身に付く
  • 就職率は100%で求人倍率は20倍以上
  • 大学へも編入学できる
  • 授業料が安い(年額で約20万円)

高専は何年通う?

高専は、中学卒業後から5年間通います。

5年間の中で、普通高校で学ぶような一般科目と、大学で学ぶような専門科目をバランスよく学びます。

卒業すれば、『準学士』という短大卒相当の学位が取得できます。

高専で何を学ぶ?

高専は基本的に工学を学ぶ学校です。

座学だけでなく、実験・実習が多いのが特徴です。

実際に私も、授業と実習を交互に繰り返しながら勉強しました。授業だけを受けるよりも実践的で理解しやすかったです。

高専の進路について

高専卒業後の進路は、就職、専攻科へ進学、大学3年生へ編入学の3つ。

就職の場合はほぼ100%の就職率。さらに、求人倍率は平均して20倍を超えています。

進学も、専攻科(高専内の大学院のような学校)や、国立大学の3年生への進学が可能です。

高専の偏差値はどれくらい?

高専により異なりますが、最も高いのが明石高専(偏差値:69)です。

ランキングはこちらのサイトが参考になりますが、偏差値が高いからといって受験を諦める必要はありません。

高専の学費

高専の学費についてまとめます。

入学金84,600円(入学時)
授業料年額234,600円
学校災害共済掛金保護者負担金年額1,520円
寄宿料(寮生活する場合のみ)月額800円(1人部屋)

(その他、教科書代や研修旅行の積立金などがかかります。)

詳しくは、国立高等専門学校機構の『高専の学費って?』が参考になります。

授業料の免除や奨学金の制度

高専では、以下のような就学支援金制度や給付型の奨学金の制度もあります。

  • 高等学校等就学支援金制度
  • 高校生等奨学給付金制度
  • 高等教育の修学支援新制度 (授業料等減免 + 給付奨学金)
  • 国立高等専門学校独自の修学支援制度
  • 国立高専機構独自の奨学金(給付型)
  • その他奨学金(貸与型、給付型)

経済的な理由で高専への進学を悩んでいるなら、まずは、以下の国立高等専門学校機構の学生支援のページをみてください。

独立行政法人国立高等専門学校機構は,職業に必要な実践的かつ専門的な知識及び技術を有する創造的な人材を育成しています。
www.kosen-k.go.jp

また、受験を検討している高専へ問い合わせることもおすすめです。

高専と高校・大学・専門学校との違い

高専と高校・大学・専門学校との違い

高専と、高校・大学・専門学校の違いをまとめています。

項目高専高校大学専門学校
通う年数5年(専攻科含めて7年)3年4年1〜3年
学位・資格准学士(専攻科修了で学士)高卒資格学士専門士・高度専門士
学習内容専門科目が多く、実習が豊富一般科目中心幅広い学問実践的な内容
就職率高い(企業・公務員・技術職)普通普通(企業・公務員・研究職)業界特化型の就職
進学のしやすさ大学編入がしやすい成績による大学院進学が可能一部、大学編入あり
授業のスタイル実験・実習が多く、即戦力になるための授業座学中心研究・理論が中心実践的なカリキュラム
学費(目安)年約23万円(国公立)無償(公立)国立約50万円、私立100万円以上学校による(数十万〜百万円)

詳しく見てみましょう。

高専と高校の違い

高専と高校の主な違いは以下の6つです。

違い高専高校
年数5年間3年間
教育機関の分類高等教育機関中等教育期間
卒業後の学歴短大と同等(準学士)高卒
学ぶこと一般科目+専門的な科目一般科目
授業のスタイル座学+実験・実習基本的に座学
大学への進学方法編入学試験共通テストなど

高専と工業高校の違い

高専と工業高校は似ているようで、大きく違います。

違い高専工業高校
進路選択大学進学、就職を選べる基本的に就職
就職先技術職、研究職など技能職
学習内容専門的な分野現場に近い技能

高専と工業高校、どちらに進学すべき?

高専と工業高校どちらに進学すべきか?と悩んでいるなら、以下の点を参考にしてみてください

  • 受験の時期:高専と工業高校は受験時期が違うのでどちらも受験できます
  • 経済的な視点:大学に行かせるお金はないけど・・・と悩んでいるなら学費が安い高専がおすすめ
  • 今の学力:高専を狙える学力を持っているなら高専を受験しておくのがおすすめ
  • 将来性:就職も進学も可能、就職した場合、大卒相当の待遇で働くことができます

直近では、高専卒も大卒相当の給与や待遇で募集されていることがあります。

高専卒業者・修了者に対する企業の評価は高く、年間を通して多くの求人が寄せられます。

また給与面でも、新卒採用時からその評価を反映している企業もあります。

SMBC日興証券株式会社は、2025年4月入社から高専(本科)卒業生の新卒採用を開始し、給与や配属先などの待遇を大学卒と同条件としています。また、さくらインターネット株式会社では、高専(本科)・大学等卒業生の初任給を同額としています。

https://www.kosen-k.go.jp/wp/wp-content/uploads/2024/07/kosengaiyo2024.pdf#page=18

ですので、悩んでいるならとりあえず高専を受験することをおすすめします。

高専と大学の違い

高専と大学の違いは、以下の通りです。

どちらも専門的な教育をする学校ですが、高専の方が年間の授業料も安く就職も安定しています。

項目高専(5年間)大学(4年間)
入学時期中学卒業後(15歳)高校卒業後(18歳)
学習期間5年間4年間
学習内容実践的な専門教育一般教養+専門科目
学費約20万円/年50万円〜100万円(大学による)
就職率高い(求人倍率20倍以上)学部や専攻による
進路就職or大学編入(3年生へ)就職or大学院進学

高専から大学へ編入することが可能

高専から大学3年生に編入することが可能です。

その際、大学ごとに受験できるので、(日程さえ被らなければ)何校でも大学受験ができます。

そのため、高校から共通テストを受験して大学に行くよりも、高専から大学編入する方が有利だと言えます。

高専からは就職、大学編入のどちらもできる

就職なら求人倍率が20倍以上、大学への進学は編入学試験で有利に進学できます。

まずは、高専に進学してから進路を決めるといった柔軟な考え方もできます。

なので、大学進学を目指している人も高専進学がおすすめです。

高専と専門学校の違い

高専と専門学校はどちらも専門的な知識と技術を学ぶ学校ですが、進路が大きく異なります。

項目高専(5年間)専門学校(2〜3年間)
入学時期中学卒業後(15歳)高校卒業後(18歳)
学習期間5年間2〜3年間(専門士・高度専門士)
学習内容基礎から応用まで体系的に学ぶ実践的な技術習得が中心
学費約20万円/年約100万円/年(私立が多い)
進路就職 / 大学編入 / 研究職就職が中心(進学は難しい)
就職率高い(求人倍率20倍以上)業界次第(企業とのコネクション重視)
学位・資格「準学士」取得 → 大学編入で「学士」取得可能「専門士」「高度専門士」のみ

高専と専門学校は学歴・学位が異なる

高専は卒業後に「準学士」の学位を取得でき、大学3年次に編入も可能です。

一方、専門学校は「専門士」または「高度専門士」しか取得できません。

そのため、学歴を重視する大手企業や公務員試験では高専卒の方が有利です。

高専に進学するメリット・デメリット

高専に進学するメリット・デメリット

高専に進学するメリットとデメリットを解説します。

高専に進学するメリット

高専に進学するメリットは以下の5つ

  • 専門的な知識、スキルが身に付く
  • 就職に有利(就職率は100%、求人倍率は20倍以上)
  • 大学編入もできる(編入学試験で3年生から入学)
  • 学費が安いので、家計負担が少ない
  • 自主性を重んじる校則、校風

高専からの就職は有利

なぜなら、高専から就職する場合、学校推薦がほとんどです。

また、毎年、一定数の高専生の採用枠を用意している企業もあります。

毎年50人前後の高専生を採用するダイキン(57人、5位)は高専生向けにパンフレットなど充実した採用資料を用意している。業務内容はもちろん入社後の研修やキャリア形成、寮生活に至るまで、高専出身者のコメントとともに盛り込む。入社後の姿を詳細にイメージさせる狙いだ。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36700480Z11C18A0X11000/

なので、高専の中での順位が低くても、大企業へ就職しやすいのがメリットです。

自主性を尊重する教育環境

一般的に”高専は校則が緩い”と言われています。

私自身も、明石高専在学中は制服もないし、授業以外の時間はほとんど自由でした。

同級生も、髪を染めたり、ピアスしたり・・・。自由な学校でした。

また、授業時間外でも必要に応じてパソコンが使用できたり、研究施設を利用することができます。

このように高専は自主性を尊重する教育環境で将来性があります。

高専に進学するデメリット

一方で高専に進学するデメリットもあります。

  • 他の分野(工学系以外)への進みづらい
  • 文系志望者に向かない
  • 留年率が普通高校に比べて高い

高専に入学して以降は、他の分野に進みづらいデメリットがあります。

高専って留年が多いって本当?

高専は、高校に比べて留年率が高いことは事実です。

また、留年は、高専全体で2,079人(全学生の3.7%)。理由としては、単位不足(1,660人)、病気療養等(168 人)・留学(100人)のための休学などであった。

資料3_高等専門学校における教育改善状況等に関する調査結果について(設問AからE)(概要):文部科学省

これは、普通高校の留年率(0.2%くらい)の10倍ほどあります。

しかしながら、以下の点に留意していれば大丈夫です。

  • ちゃんと授業に出席する
  • 提出物をしっかりと出す
  • 定期テストは過去問で対策する

当たり前のことをしっかりやっていれば、留年することはありません。

高専卒業後の進路

高専卒業後の進路

高専卒業後の進路は大きく3つです。

  • 就職する
  • 専攻科へ進学する
  • 大学へ編入学する

どの進路にも強いのが高専です。

高専は就職に強い

高専から就職する場合、以下の特徴があります。

  • 企業側から採用に来てくれる
  • 学校推薦を利用して就職活動ができる
  • 大手企業への就職も可能

企業側から積極的に採用活動してくれるので、高専生は就職活動も有利に進めることができます。

とたん
とたん

私が就活する際も、進路指導室には求人票がたくさん入ってました。積み上げると3センチくらいあったと思います。

就職率もほぼ100%ですし、求人倍率も20倍以上もあるので高専は就職に強いと言えます。

高専は進学もできる

高専から進学する場合、以下の2つがあります。

  • 大学3年生へ編入学
  • 専攻科へ進学

大学3年生へ編入学

高専から大学3年生へ編入学できます。

  • 日程が被らなければ複数の大学受験が可能
  • 共通テストに比べて試験科目も少ない

このように高専は大学への編入も有利です。

専攻科へ進学

専攻科とは、5年間の高専教育(本科)を卒業したあとに、さらに2年間、より高度な技術教育を行うことを目的としたコースです 。 

  • 卒業後は学士(大卒と同じ)を取得可能
  • 専攻科から大学院への進学も可能
  • 学費も安い
  • 高専卒と同じく就職も強い

大学に編入学するよりも、高専に残りながら大卒と同じ学歴(学士)を取得できるので、専攻科進学もオススメです。

高専はどんな人に向いている?

高専はどんな人に向いている?

高専に向いているかどうかは、各高専のアドミッションポリシーでわかります。

アドミッションポリシーとは、どのように入学者を受け入れるかを定める方針です。

例えば、明石高専なら次のようなアドミッションポリシーです。

  1. 技術者として活躍したいと強く希望を持っている人
  2. 総合的な基礎学力を持ち、理数系科目および英語が得意な人
  3. さまざまな実験や実習に周囲と協働して取り組める人
https://www.akashi.ac.jp/civil/policy.html

これらの要素が高専に向いているかどうかの判断材料です。

ですが、抽象的ですよね。もう少し深掘りします。

向いている人

高専に向いているのは以下のような人です。

  • どちらか言えば理系科目が得意な人
  • 自分で手を動かしてやってみたいと思う人
  • 実験、実習が楽しいと思う人

こういった人は高専に向いています。

特に、自分の手を動かしてやってみたいと思うなら高専に向いています。

向いていない人

高専に向いていない人は以下の人です。

  • 理数系科目が苦手
  • 実験や実習が苦手
  • 大学に進学するために高専に行こうとしている人

理系科目が苦手、実験や実習が得意でない人は向いていません。

特に、高専から大学へ進学しやすいからと高専を踏み台にしようと考えているなら高専に向いていません。

なぜなら5年間も高専に通うことが苦痛になるはず・・・。

こういった人は高専に向いていません。

高専に関するQ&A

高専に関するQ&A

高専に関するよくある質問をまとめています。

高専の入試は難しい?

高専入試は難しいと言われています。

ですが、合格に向けて必要なポイントは以下の3つ。

  • 問題の解き方を覚えること
  • 過去問を中心に勉強すること
  • 必ず高専模試を受けること

この3つを意識して高専の受験勉強をすれば合格できると思います。

高専の偏差値は当てにならない

高専の偏差値から高専入試の難易度を判断してはいけません。

なぜなら、高専入試の難易度は倍率を見るべきだからです。

例えば、こちらのサイトでは各高専の偏差値ランキングが出されています。

ですが、明石高専の令和6年度の入試状況を見れば、以下のようになっています。

学科名募集人数志願者
(うち、推薦)
合格者
(うち、推薦)
倍率
(志願者/募集人数)
偏差値
(参考値)
機械工学科4034(30)41(20)0.968
電気情報工学科4091(69)41(21)2.368
都市システム工学科4031(26)42(18)0.867
建築学科4054(49)41(24)1.467
合計160210(174)165(80)1.3

*合格者には第2志望、第3志望も含む

このように、上記サイトでは偏差値が67〜68ととても高いですが、倍率で言えば定員割れしている学科もあります。

ですので、偏差値が高いからといって受験を諦める必要はありません

高専卒業後の進路は?

高専卒業後は、就職、専攻科進学、大学編入の3つがあります。

  • 主な就職先:旭化成、JR東海、国土交通省、ダイキンなど
  • 主な進学先:豊橋技科大、長岡技科大、大阪大学、東京大学など

就職先や大学の進学先には国立高等専門学校機構の資料がわかりやすいと思います。

高専の女子学生の割合は?

高専の女子学生の割合は平均して2割ほどです。

しかしながら、学科により大きく異なります。

例えば、明石高専の建築学科なら、男子:女子=16:25(令和6年度)など、女子学生が多い学科もあります。

僕が明石高専の都市システム工学科にいたときは、男:女=3:1くらいでした。

直近では、女子学生の割合も増加しています。

高専女子については、国立高等専門学校機構で高専女子プロフィール帳という特設サイトが公開されていますので、ぜひ参考にしてください。

国立高等専門学校機構が運営。高専女子学生のキャリア選択の助けとなるよう、高専OGが就職や進学などのキャリアパスや高専時代について紹介するサイトです。
kosenjoshi.kosen-k.go.jp

まとめ:高専とは?

高専とは5年間の一貫教育で専門知識を深く学べる学校、実験や実習が豊富で社会で役立つスキルが身に付く、就職率はほぼ100%で求人倍率は20倍以上、大学へも編入学できる、授業料が安い(年額で約20万円)といった特徴があります。

高専についてまとめます。

高専の特徴:

  • 5年間の一貫教育で専門知識を深く学べる
  • 実験や実習が豊富で社会で役立つスキルが身に付く
  • 就職率はほぼ100%で求人倍率は20倍以上
  • 大学へも編入学できる
  • 授業料が安い(年額で約20万円)

つまり、高専とはコストパフォーマンスに優れた実用的な学校ということです。

高専に合格するには?

高専に合格するためには、次の3つが重要です。

  • 過去問を周回すること
  • 高専の入試問題の解き方を覚えること
  • 必ず模試を受けること

高専に合格するためには正しい受験勉強の仕方を覚える必要があります。

高専入試の対策を始める前に

高専入試は情報が少ないので何から始めればいいか不安がありますよね。

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