土木施工管理技士の実務経験をごまかしてもバレます。ごまかして合格するリスクは以下の通り。
個人にも、会社にもメリットはありませんね。
この記事では、土木施工管理技士の実務経験をごまかすとどうなるのかについて、『うっかりごまかしていた』とならないために気をつけるポイントを2つ解説します。
目次
土木施工管理技士の実務経験のごまかしはバレます
実務経験のごまかしは犯罪、ダメ、絶対。です。
実務経験をごまかして嘘の経験記述を書いてもバレる
受験資格をごまかしてしまうと以下のような罰則があります。
などなど、実務経験をごまかして不正受験をしては絶対にいけません。
バレなければOKは通用しない
昔はバレなかったかもしれませんが、国も本気のごまかし対策を始めています。
国や建設業者などの建設業に携わる関係者は、技術検定の不正は、資格を不正に 取得することにとどまらない影響を認識し、今回の提言でとりまとめた不正受検防 止対策を早急に進め、今後、二度とこのような事態が生じないよう、これらの取り 組みを継続して進めていくことが求められる。
技術検定不正受検防止対策検討会 【提言】
もう、ごまかせないですね。
実務経験をごまかして資格剥奪された実例
大きなニュースにもなりましたが、大手の建設会社でも合格の取り消し、3年間の受験禁止などなど。
『施工管理技士 不正受験』とかで調べるとニュースでたくさん出てきます。(以下、引用)
大和ハウス工業で30年以上前から国家資格を不正取得
大和ハウス工業は2019年12月18日、社内の「施工管理技士」の資格保有者4143人のうち349人が所定の実務経験の要件を満たさずに技術検定試験を受験し、施工管理技士の資格を取得していたことを明らかにした。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00154/00753/
パナ500人が国家資格不正取得 会社指示の事例も
パナソニックは31日、グループ全体で計522人が建設工事の国家資格などを不正に取得していたと発表した。受験資格として必要な実務経験が不足しており、一部子会社では不正取得を会社が指示していた。第三者委員会による調査の結果、昨年11月に疑いがあると公表した37人から大幅に増加した。
https://www.sankei.com/article/20210831-FXXLMNSVK5I7ROU6WH4VQ6TQBU/
ごまかしがバレた原因:内部告発
自分が黙ってても、誰かが通報したりしてバレてます。
国の対策も進んでいますし、これ以上ごまかしは通用しませんね。
実務経験のごまかしや嘘の経験記述はリスク
土木施工管理技士の実務経験をごまかすことは、リスクであって、メリットは1つもありません。
自分が50歳とかになって、資格剥奪されたりしたら、再就職も難しそう。
土木施工管理技士の実務経験で気をつけること2つ
わざとごまかすのはやってはダメ。ですが、うっかりやってしまうパターンがあります。
『実務経験に含まれない業務』と『実務経験の重複』です。
詳しく解説します。
実務経験に含まない業務は実務経験の年数に数えない
以下の業務は経験に含まれません。
こういった作業は実務経験にならないので注意しましょう。
施工管理の実務経験の重複に気をつけよう
重複も気をつけなければなりません。例えば、複数の現場を受け持ったとき。
上記の場合は、1個目7ヶ月と2個目の7ヶ月を足して14ヶ月・・・。ではなく、12ヶ月となります。
工事が重なっている場合、ダブルカウントしてはいけません。
複数の工事を同時に担当していた場合
この場合、8月〜10月までが、異なる検定種目の工事を担当しています。
この期間の従事割合を道路:電気=2:1であった場合
で計算できます。
つまり、土木施工管理技士の実務経験としては、9ヶ月となります。
土木施工管理技士の実務経験が足りない場合の対処方法
実務経験が足りない場合は、第1次検定だけ受験しましょう。
第1次検定なら年齢だけ。実務経験が不要なので勉強さえすれば受験できます。
第1次検定だけ受験するメリット
メリットは3つ。
1つずつ解説します。
第2次検定と同時受験の場合に比べて試験対策が楽
同時に受験する場合に比べて、試験対策が楽です。
第2次検定も受験する場合、経験記述問題の対策もしなければいけませんが、第1次検定だけなら対策が楽ですね。
第1次検定と第2次検定を分けて受験するのもアリです。
合格すれば土木施工管理技士補がもらえる
1級も2級も、第1次検定に合格すれば土木施工管理技士補がもえらます。
1級土木施工管理技士補は、管理技術者補佐として、監理技術者の代わりができます。
2級土木施工管理技補も、主任技術者などにはなれませんが、講習などを受けてCPD単位を取得した場合、入札の評価点として認められます。
転職に有利になる
2級土木施工管理技士補も、資格を持っていれば転職に有利。これから2級土木施工管理技士を取得する見込みがあると判断されるからです。
人手不足な建設業界で、土木施工管理技士補を持っておくと損はありません。
第1次検定の勉強方法は簡単
第1次検定は、マークシート式の4択問題だけ。
勉強方法は過去問を周回することです。例年、似たような問題が出題されるので過去問をやり込むことが最も効率的です。
第1次検定の対策方法の詳細は『【一夜漬けは不可能】2級土木施工管理技士の勉強方法の基本は過去問の周回』で解説しています。
まとめ:土木施工管理技士の実務経験のごまかしはバレる
土木施工管理技士の実務経験はごまかすと以下の通り。
バレなければいいかもしれませんが、50歳をすぎてバレた時には無資格の人なので再就職も難しいはず。
うっかりごまかしの、『実務経験に含まれない業務』と『重複』にも気をつけましょう。
実務経験が足りないなら、第1次検定だけ受験しましょう。
実務経験が足りないなら土木施工管理技士の第1次検定を受験しよう
2級土木施工管理技士の1次試験を受験しましょう。
合格すれば、土木施工管理技士補がもらえます。
具体的な受験勉強の方法は以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。