『高専ってやめといた方がいいよ。』『普通に高校行って大学行った方がいいよ。』
『高専はやめとけ』って記事が出てきますね・・・。
やっぱり高専って変な学校なんですか?
そんな意見を聞いて高専への進学が不安になったあなたへ。明石高専を卒業した僕が、実体験をもとにどんな人がやめておくべきなのか解説します。
目次
『高専?やめとけよ。』って言われる理由3選
『高専?やめとけよ。なんか変な学校やし。』って言われる理由を簡単に3つ解説します。
高専についてよく知っている人がいう『高専やめとけ』と、高専についてあまり知らない人がいう『高専やめとけ』では意味が変わりますが、おおよその理由はこの3つです。
『高専やめとけ』と言われる理由①普通に留年する
高専は大学と一緒で、テストで点数が取れなければ普通に留年します。(普通高校の10倍くらいの留年率)
勉強についていけない人がいるのも事実。高専って厳しい学校です。勉強についていけなくて留年や退学した人が『高専はやめとけ』っていうのも気持ちはわかります。
ハイスピードな90分の授業を1日4コマ
高専の5年間で、高校+大学の7年分の勉強をします。普通よりもハイスピードで授業が進んでいきます。
90分授業。4コマ。ヘトヘトです。
『勉強についていけない』ってなる時もあります。
定期テストは年4回
年4回しかない定期テストで点数取れなければ赤点(欠点)です。厳しいですね。
3回で点数が取れないと、最後のテストで102点取らないと進級できない・・・。(不可能)なんてこともあります。
チャンスは4回。厳しいですよね。
実験レポートまみれ。毎週のように提出
高専は実習や実験の多い学校です。実習や実験をすれば必ず結果をまとめてレポートの提出があります。
高学年になれば、毎週のように2個や3個のレポートを書き続けます。こればっかりはツラいですね。
勉強の厳しさから『高専やめとけ』と言われる場合もありますが、普通に提出物出して、定期テストは過去問で対策すれば留年は回避できるはず。高専なんて卒業さえしちゃえばOKです。
『高専やめとけ』と言われる理由②大卒より年収が低いとされているから
大卒よりも年収が低く設定されている会社が多いのも事実。(令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1 学歴別にみた初任給より)
ですが、任される仕事も違うので給料が違うのも当然です。
大卒よりも入社難易度が低い(ことが多い)
大卒はES書いて面接して入社。だけど高専からは学校推薦で募集してるよ。っていう会社は多いです。
『高専』というだけで入社難易度が低いのもまた事実。
大卒と比べる必要はない
大卒と比べる必要ってあまりない気がしています。
任される仕事も違えば、昇格できるスピードも違う。高専卒にあう仕事内容で昇進スピードの結果、納得いく給与ならそれでいいと僕は思います。
就職の観点から、高専やめとけと言われる場合もありますが、高専卒には高専卒なりの待遇なので、大卒と比べる必要はないです。
『高専やめとけ』と言われる理由③よくわからない学校だから
身の回りに高専卒の人って意外と少ないと思います。結局は『賢いのは知ってるけど、高専ってどんな学校かわからん、、、。』っていう人の方が多いはず。
全部ウソです。(っていうのは言い過ぎ)
高専という学校をよく知らないからやめとけ
これも多い。高専という学校への無理解と、偏見。
よくわからないし、普通に大学行けばいいんじゃない?って言われることもあります。
高専はオタクが多いからやめとけ
確かに。多いです。ですが、高専をやめとく理由とは違うはず。オタクが多いこと=悪いではないです。
オタクが多くてもいいじゃん。多様性。
高専は女子の行く学校じゃないからやめとけ
確かに機械や電気科など学科によっては、クラスに自分だけ。みたいなこともあり得ます。でも、土木や建築は多いですよ。
『高専は女子の行く学校じゃない。』ってことはありません。女子が少ないかもしれませんが、普通に行っても大丈夫な学校です。
高専という学校への偏見、誤った認識から、『高専やめとけ』なんて言われるかもしれません。一度、オープンキャンバスに行ってみましょう。イメージが変わります。
高専を本当にやめとけな人の特徴
ここまで、一般的に言われてる『高専やめとけ』について解説しました。ここからは、高専に向いていない、つまり、本当の意味で『高専やめとけ』な人の特徴を解説します。
僕が経験した中でも、こう言った人たちは、留年したり、やめたりしてます。詳しく解説します。
高専に向いていない①理系科目が苦手
理系科目が苦手なら高専はやめときましょう。
高専って、理系科目しかありません。数学だけでも、何種類もあります。専門科目もほとんどが数学と物理の応用。
理系科目が苦手なら高専はやめときましょう。
高専に向いていない②おすすめされたから高専に行く
他の人におすすめされたから高専に行くのはやめておきましょう。
高専という学校を知らないまま入学しても続かない。高専という学校をおすすめされたならオープンキャンバスに行って高専という学校について知りましょう。
5年間学ぶ学校だからこそ、しっかりと調べよう
高専は5年間を通して、実践的で専門的な知識と技能を身につける学校です。
『あんまり知らないけど、とりあえず行きます。』だと5年間通えないはず。
高専に向いていない③進学・就職がラクだから
確かにラクです。でも、高専を卒業できたらのハナシ。
進学や就職をするために5年間苦しい気持ちで高専に通うなら、普通に高校と大学に行ったほうがいいです。進学も就職もいいところに行ける。でも、退学すれば中卒。
高専を踏み台にするのは難しいです。
高専をよく知らないまま、高専を通過点として考える、こうやって高専に入学した人は卒業まで続きません。まずは、高専についてよく知りましょう。
『高専 やめとけ』と言われてるけど僕は行ってよかったと思う
僕自身、明石高専を卒業しましたが、行ってよかったなと思っています。
僕自身、明石高専を卒業して思うことを解説します。
勉強も実習もシンドイ、でも、社会に出てから楽
何回も書いてますけど、高専って勉強が厳しいです。簡単に留年します。
毎週、実習や実験して結果をまとめてレポート書いて・・・。終わったと思ったら別の実験して・・・。こんな無限ループをしつつ、定期テストもやってくる。
こんなことを繰り返すうちに、レポートを書く技術、実験をスムーズに終わらせる技術が身につきます。実験のやり方を読んで理解する能力が身につきます。
会社に入ってからもこの技術は役に立ちます。
高校や大学で経験できない体験がたくさんできた
普通の高校や大学では経験できないことがたくさんあります。
高専での経験ってちょっと特殊です。
たくさん実験や実習をした
大型の施設、社会で使われている機械を使った実験など。
レポートを書くのは大変だし、こんなのやって何になるねん。って思ってましたけど、高専にいたからこそできた実習・実験でした。
会社でも役に立ちますし、どんな機械が来ても取説読みながら操作できます。やっぱり経験値が違いますね。
この経験は高専じゃないとできなかったなぁと思います。
実際の現場見学ができた
都市システム工学科(土木)だったので、橋梁や道路、港湾などたくさん工事現場の見学や、公共施設の見学に行けました。
こう言った経験って、将来何になりたいのか?って考える時に重要ですよね。具体的なイメージが膨らむので将来をよく考えるきっかけになりました。
短期留学した
高専は、グローバル人材の育成に力を入れているので短期留学のシステムが充実しています。
僕は、UCI(カリフォルニア大学アーバイン校 )に短期留学しました。海外の大学の授業も体験しましたし、実験施設の見学もありました。
夏休みの期間を使って短期でも留学に行けた経験は自分の人生にとってプラスだったなぁと感じます。
高専祭が楽しかった
高専祭も楽しかったなぁと思います。
勉強や実習レポートで忙しいはずなのに、高専祭の出し物の準備は22時まで一生懸命やる。矛盾してますね。
後夜祭まで残って盛り上がる。5年間同じクラスの高専だから楽しかったんだなぁと思います。
まとめ:『高専 やめとけ』って言われるけど僕はいい学校だと思う
『高専 やめとけ』って言われることもあると思いますが、僕はいい学校だと思っています。
でも、こんな人には向いていない、おすすめできません。
高専をよく知ってから受験しよう
まとめると、高専についてよく知らないのに進学するのはやめとけ。ってことです。
高専がどういう学校なのか?、何を勉強するのか?をしっかり知るために、オープンキャンバスに行くことをおすすめします。
僕は、貴重な経験ができるいい学校だと思います。
高専は貴重な体験ができるいい学校だと思います。
専門的な、実践的な技術者を養成する学校なので、向き不向きはありますが、卒業してよかったと思います。