この記事では、1級土木施工管理技士の1次試験について解説します。
1級土木施工管理技士の1次試験は、合格率が50%以上と簡単に見えますが、しっかりと試験対策することが大切です。
この記事では、1級土木施工管理技士の試験内容から具体的な試験対策方法までを解説します。
目次
1級土木施工管理技士:1次試験の試験内容
1級土木施工管理技士の試験についてまとめます。
1次試験の内容や合格基準、合格率の推移を知ることで、より深く1次試験対策について理解することができるからです。
では、1次試験について解説していきます。
2024年の1級土木施工管理技士の試験スケジュール
1級土木施工管理技士の1次試験に関するスケジュールは以下のとおりです。
項目 | 日程 |
---|---|
申し込み期間 | 2024年3月22日〜2024年4月5日 |
試験日 | 1次試験:2024年7月7日(日) 2次試験:2024年10月6日(日) |
合格発表 | 1次試験:2024年8月15日(木) 2次試験:2025年1月10日(金) |
1次試験の当日のスケジュール
1次試験は午前と午後の2部に分かれて試験が行われます。
試験項目 | 試験時間 | |
---|---|---|
午前 | 土木一般、専門土木、法規(61問のうち、30問を解答) | 150分 |
午後 | 共通工学・施工管理法、応用能力問題(35問を解答) | 120分 |
令和6年度(2024年度)以降の新試験制度について知っておこう
令和6年度(2024年度)の試験から土木施工管理技士は新しい試験制度となり、受験資格も変わります。
2024年以降の1級土木施工管理技士の受験資格は以下の通りです。
1次試験 | 2次試験(参考) |
---|---|
19歳以上 | 1級土木施工管理技士1次試験合格後 ・実務経験5年以上 ・特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上 ・監理技術者補佐の実務経験1年以上 2級土木施工管理技士合格後(1級土木施工管理技士1次試験合格後) ・実務経験5年以上 ・特定実務経験1年以上を含む実務経験を3年以上 |
特定実務経験とは
請負金額が4,500万円以上の建設工事で、監理技術者や主任技術者として(またはその指導のもと)行った実務経験のことをいいます。
1次試験の内容:出題範囲や問題の特徴
1次試験の試験内容は以下の通り
1次試験の出題範囲とその内容
令和6年度(2024年度)から試験制度が新しくなり、試験内容も少し変更されました。
出題分類 | 出題数 | 必要解答数 |
---|---|---|
土木一般 | 15 | 12 |
専門土木 | 34 | 10 |
法規 | 12 | 8 |
共通工学・施工管理法 | 20 | 20 |
応用能力問題 | 15 | 15 |
応用能力問題は、令和6年度から新設された項目です。
過去に2次試験の穴埋め問題から出題された内容がアレンジされて出題されます。
1次試験の合格基準は60%以上
1次試験の合格基準は全体の60%です。
つまり、必要な解答数(65問)の60%なので39問以上が合格基準です。
1次試験の合格率と年度ごとの推移
ここで、1次試験の合格率は平均して55%と高く、難易度は低いと言えます。
年度 | 合格率 |
---|---|
2023 | 49.5% |
2022 | 54.6% |
2021 | 60.6% |
2020 | 60.1% |
2019 | 54.7% |
1級土木施工管理技士:1次試験の勉強方法
1次試験の具体的な対策方法を解説します。
これだけです。
1次試験対策に過去問を解く重要性
1次試験対策の基本は過去問を解くことです。
なぜなら、土木施工管理技士の1次試験は『過去問のアレンジ』がされて出題されることが多いからです。
例えば、令和3年と令和5年の問題を見比べてみましょう。
土質試験結果の活用に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか?
令和5年度 1級土木施工管理技士 1次試験
- 土の含水比試験結果は、土粒子の質量に対する間隙に含まれる水の質量の割合を表したもので、土の乾燥密度との関係から締固め曲線を描くのに用いられる。
- (以降、中略)
土質試験結果の活用に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか?
令和3年度 1級土木施工管理技士 1次試験
- (中略)
- (中略)
- 土の含水比試験結果は、土の間隙中に含まれる水の質量と土粒子の質量の比で示され、乾燥密度と含水比の関係から透水係数の算定に用いられる。
- (中略)
共通点をまとめます。
このようにほとんど同じ問題が出題されています。
過去問を解く=問題のパターンを理解すること
1次試験では過去問がアレンジされて出題されています。
ですので、1次試験では問題のパターンや組み合わせを理解することが大切です。
そのためには、過去問を周回することが最も効率的です。
1次試験の勉強方法は独学か通信講座がおすすめ
具体的に過去問をどのように解けばいいのかを解説します。
ここからは、独学でも勉強できる人と、独学が難しいと感じる人向けに分けて解説します。
自分に向いている方で試験対策を進めましょう。
1次試験を独学で勉強する方法
独学で勉強するメリットは以下の通り
一方で、勉強の進捗が自分次第というデメリットもあります。
自分次第となる勉強の進み具合をしっかり管理できるなら独学が向いていると言えます。
具体的な勉強方法は『【過去問を周回するだけ】1級土木施工管理技士の試験勉強方法を解説します』で解説してます。
1次試験から通信講座を利用する方法
通信講座のメリットとして以下のことがあります。
通信講座では、必要な教材や進捗管理、フォローアップなど全てやってくれます。
通信講座は、以下の3つが有名
以下の3つが有名です。
この中で、1番おすすめなのは、『独学サポート事務局』です。
土木施工管理技士の通信講座については、『土木施工管理技士の通信教育を徹底比較【独学サポート事務局・SAT・たのまな】』でまとめています。
1級土木施工管理技士の勉強にオススメの過去問・参考書
1級土木施工管理技士の勉強におすすめの過去問を紹介します。
過去問・参考書の選び方:合格者の評価や詳細な比較
1級土木施工管理技士の1次試験の過去問を選ぶ基準は以下の通りです。
1級土木施工管理技士の1次試験の過去問はこれだけを押さえておけばハズレはありません。
オススメの参考書①:1級土木施工管理技士 過去問コンプリート 2024年版: 最新過去問8年分を完全収録
1級土木施工管理技士 過去問コンプリート 2024年版: 最新過去問8年分を完全収録です。
毎年、最新版が出版されていて、amazonでもベストセラーとなっています。
『独学ならこれ1冊で十分』というレビューもあります。
オススメの参考書②:プロが教える 1級土木施工管理 第一次検定 (国家・資格シリーズ 437)
YouTube登録者2万人の人気の講師が、日本一わかりやすい施工管理技士講座を書籍化した参考書です。
過去10年分の過去問を徹底的に分析した結果から、効率よく勉強できる重点ポイントがまとめられています。
過去問の解き方と進め方
過去問を解くときのポイントを3つ紹介します。
土木施工管理技士の勉強は、毎日やること
勉強は毎日やりましょう。なぜなら、その方が記憶の定着にいいからです。
どちらの方が、楽で効果的かわかりますよね。精神的な負担も肉体的な負担もストレスも、毎日少しずつ勉強したほうが圧倒的に少ないです。
ですので、1級土木施工管理技士の勉強は毎日やりましょう。
科目ごとに解きましょう
過去問を解くときには年度ごとではなく、項目ごとに進めていきましょう。
なぜなら、年度ごとに進めてしまうと、科目を行ったりきたりするような勉強方法になるので混乱しやすくなります。
ですので、科目ごとに進めていきましょう。
間違いは直して覚えるまでがセット
過去問を解いた後、間違えた問題は直して覚えるまでがセットです。
間違いを直して覚えるとは、『なぜ間違えたのかを理解して、同じ問題で間違えないようにする』ことです。
間違えた問題には印をつけて、いきましょう。
そうすれば、自分の苦手分野もわかるようになります。
そうすれば効率よく対策を進めることができます。
ですので、間違えた問題には印をつけて間違い直しをしましょう。
1級土木施工管理技士の通信講座のメリットと選び方
ここからは1級土木施工管理技士の通信講座について解説します。
独学にはない強力なサポート手段がある通信講座
通信講座の最大のメリットは、勉強のサポートをしてくれることです。
合格するためには、勉強は自分自身でしなければなりません。
しかし、通信講座を利用すればそのほかのことは気にしなくてOKです。
独学が続かない原因:不安の積み重ね
独学が続かなくなる原因は、小さなつまづきや不安の積み重ねです。
『この問題、解説見たけどわからないな』『勉強を進めてるけどこれで合ってるのかな?』
などなど、こういった小さなつまづきや不安があなたを勉強から遠ざけます。
相談やアドバイスをくれる存在がいれば自信を持って勉強を続けることができます。
勉強に必要なツールも揃えてくれるので、勉強を始めるまでの準備が0です。
ですので、忙しい人ほど通信講座の検討をしてみてください。
おすすめの通信講座とそれぞれの特徴
上でも書きましたが、土木施工管理技士の通信講座で有名なのは、以下の3つ
この中でおすすめなのは『独学サポート事務局』ですが、オンラインで全て完結する『SAT』もアリです。
独学サポート事務局
独学サポート事務局は開講から約20年で6万人以上が利用する通信講座です。
最も大きな特徴としては、2次試験で必要となる経験記述問題の対策を代行して作成してくれる作文作成代行サービスです。
SAT
SATは全てがオンラインで完結する新しい通信講座です。
勉強もスマホが利用できるe-learningなので移動中や休憩中などちょっとした時間でも勉強ができます。
まとめ:1級土木施工管理技士1次試験の試験内容から対策方法
1級土木施工管理技士の1次試験の試験内容から対策方法まで解説をしました。
勉強は独学と通信講座の2種類ありますが、自分に合う方を選びましょう。
自分に合う勉強方法が合格への近道
独学でも、通信講座でも自分に合う勉強方法を選びましょう。
それぞれにいいところ、悪いところがありますが、通信講座を使うと勉強する環境が整います。
土木施工管理技士の通信講座については、『土木施工管理技士の通信教育を徹底比較【独学サポート事務局・SAT・たのまな】』でまとめています。